Love and Respect. / 映画 『マダム・イン・ニューヨーク』。



話題の映画、『マダム イン ニューヨーク』を観てきました。

金曜日のシネスイッチ銀座のレディースデイということもあり、19時の回は満員。

わたしたちは立見でした。

ストーリーやテンポ、音楽もよかったけど、とてもシンプルでメッセージの強い映画でした。

大人から子どもまで、みんなに観て欲しい素晴らしい映画です。

女性が観たら確実に元気とパワーをもらえる作品ですが、男性にも観て欲しい内容です。




一見、不自由なこともなくニコニコ笑顔で家事も子育ても、小さなお菓子の仕事もすべてがんばっているインド人女性。

上品でマナーがあり、古風な慣習や家族を重んじる料理上手なシャシが主人公です。

ただ、残念なことに、まわりのひとたちはその優しさに慣れてしまい、
敬意を払わない夫や、ふたりの子どもたちの
無神経すぎる振る舞いに傷つきながらも、
半ばそんな自分をみてみないふりをして暮らしています。

「料理して当たり前」、
「子ども最優先で当たり前」、
「朝早く起きて夫に熱々のチャイを用意して当たり前」。

感謝されないどころか、「料理の才能をとったらなにも残らない」なんて言われる始末。

冗談にしても笑えない、そうおもいますが、
シャシがあまりにも怒らないので、家族は完全に偉大な母の存在をなめています。

ひょんなことからニューヨークへ一人旅することになり、
英語コンプレックスを克服するために、一ヶ月間の英会話のグループレッスンに
通い始めるのです。

かなりローレベルのクラスで、毎日個性的な先生と仲間と学びます。

そこで、ひとりの人間として「尊重されること」の大切さを思い出してゆきます。

最初の授業で、シャシが手作りのお菓子を売っていると言うと、
先生が「あなたは起業家(entrepreneur)だね!」といいます。

たくさん勉強をして英語もメキメキ上達するのですが、
それ以上にいままで「ふつう」と思われていたことを
褒めてくれる、認めてくれる環境に、
シャシは自分を取り戻し、どんどん輝き出します。


妻になったからといって、
母になったからといって、
自分を個人として敬って欲しいし認めて欲しい。
それを主張することは正しいはずです。

インドの日常では突き詰めて考えなかったのかもしれないし、
「自分は家族に尊重されていない」ということを認めるのって、つらいと思います。

シャシは新しい環境のなかで、みんなに自分のことを認められ、受け入れられることで
改めて自分の存在を確認し、自信と尊厳を取り戻します。

夫も子どもたちも、本当にいいひとで、
特にシャシを傷つけようなんて思ってないんですよね。

ただ、慣れてしまっているだけ。


また、身近なひとにずっと尊敬して欲しいといってもそれも難しい話。


シャシは「自分の一番の理解者は自分自身」、また、「まず自分が変わること」だといいます。



最後に、シャシが結婚式のスピーチではなした言葉は感動します!

ぜひ、映画をみてこのシーンを味わってほしいなと思います。



先日、エリカさんのイベントに行った時も感じましたが、いまわたしに足りないものは自信。

でも自信ってどうしたら生まれるものなの?
それはやはり経験だと思います。

ひとは、尊敬している人に褒めてもらうとうれしいし
一目置いている人に怒られると、深く反省するとおもいます。

やはり、誰に認められるかも重要なわけで。

ただ、やってきたことや積み重ねたことはきっと嘘をつかない。

最近、自分が一体どこに向かってるのかわかりませんが、
目の前のことを “ちゃんとやる” ことも重要だな~と思ってきました。



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